この記事では、子どもが自分から勉強するようになるシステムの作り方を解説!
学習習慣を身につけるために必要だったこと、子どもに勉強のメリットを感じさせるためにした工夫、
そういったことを積み重ねているうちにできた「子どもが自分から勉強するシステム」をご紹介していきます。
偏差値70のトップ高へ進学、全国統一小学生テストで6年間通して偏差値60以上を取った子どもたちの学習環境です。
こんにちは!とんびーです。
「親が声をかけないと勉強しない」というのはよく聞く話です。
とんびー家でも子どもたちの勉強のさぼり方が巧妙化してきましたw
でも「勉強しないと自分が困る」ということがよくわかっているので、
彼らなりに葛藤しながらも勉強を続けています。
今は子どもたちの中に勉強する理由がありますが、最初からそうだったわけではありません。
このように考えているかたに参考になる内容です。
- 学習習慣を身につけたい
- 子どもが勉強しなくて困っている
- 小言を言いたくない
- 子どもが自分から勉強する方法を知りたい
- 子どもの成績を少しでもアップしたい
それでは参りましょう。
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子どもが勉強しない原因を考えて、まずは行動した
早速ですが、子どもが勉強しない原因には、
「子どもは勉強が好きではない(好きな子ももちろんいる)」
以外に理由はないと私は考えています。
子どもが自分から進んで勉強するなんて「珍しいこと」なんですよね。
さらにもう少し、勉強が好きではない理由も考えてみました。
- 勉強していて楽しくない
- 何のために勉強しているのかわからない
- 学習習慣が身についていない
- 学習環境が整っていない
- 親が「勉強するもしないも子どもの人生」と思って何もしないので、子どもも気がつかない
こういった理由がさらに勉強しない状態に拍車をかけるのかと思っています。
「何のために勉強しているのかわからない」というのは特によく聞く話です。
大人自身が学んできたことが仕事の役に立っていないという言葉を口にすることが多いので、子どもはさらに確信を持つのだと思います。
つまり、
「なんだかよくわからないけれど、勉強する目的がわからないし、毎日はイヤだし、家はうるさくて勉強なんかできないし...好きになる理由ってある?」
と、子どもそれぞれに理由があるということ。
- 何となくしか勉強の必要性を感じられない
- 家族が勉強の必要性についてあまり触れない or しっかり説明できていない
この状態が長く続けば続くほど、子どもにとって勉強へのハードルが上がるし、勉強するきっかけをつかめなくなります。
私は、こうなると困るな~と考えました。
あとあとのことを考えると、結局教育費が余計にかかってしまうから。
だったら、先手を打っておこうと13年前から先取り学習を始めました。
私がやってきた先取り学習については、以下の記事をご覧ください。
【先取り学習のその後】13年前子どもが先取り学習を始めた家庭の今【考え方と効果と弊害】
【先取り学習のやり方とQ&A】小学校のテストで100点が取れる幼児・小学生の学び
私は、子どもたちにできるだけ早く学ぶ楽しさを教えたいと考えて、これからお話していく様々な工夫を思いつきました。
そしてそれを続けているうちに、いつしか習慣になるような学習環境ができ上がっていきました。
“学習習慣”の前に”学習環境”を整えた
私が、子ども自ら学び始める環境に必要だと感じたことは以下の通りです。
- 生活習慣を見直す
- 子どもができるだけ小さいうちに学習環境を整え始める
- 勉強に対するネガティブ発言は今すぐやめる
- 「勉強にご褒美は必要ない」という考えを捨てる
まずは私が環境を作っていくことに注力しました。
生活習慣を見直す
規則正しい生活は子どもの心の安定につながると言いますよね。
心が安定していないと落ち着いて勉強なんてできないし、やっぱり毎日ダラダラした生活になりかねません。
起床・就寝・3食の時間がほぼ決まっていると、勉強の時間管理やルールづくりがしやすくなります。
私は、オットの仕事が夜中までということが多いので、睡眠時間だけはしっかり確保することを心がけました。
家族での交流時間は少なくなってしまいますが、しっかり物事を考えられる脳の成長を優先しました。
子どもが小さいうちに学習環境を整え始める
子どもが小さなうちは、勉強というよりは子どもの好きなもの、興味・関心を広げる空間を意識しました。
例えば、本棚を充実させたり、テレビでは学びのあるものを選んで見るようにしました。
小学校入学前くらいからは、子どもの誘惑になりそうなもの、勉強の障害になりそうなものを取っ払った環境を作り始めました。
例えば、以下のようなことが無いように気をつけました。
- 周りが常に騒がしい
- テレビや動画をつけている時間が長い
- 勉強している隣でスマホを開いたり、ゲームをしている
その他、勉強する場所をキレイにしておく、すぐ近くに気になるマンガは置かないなど、勉強に適した環境を整えて、勉強する雰囲気を作りました。
また、学習環境と言うと「勉強をする場所」と考えるので、
「子ども部屋や学習机、イスをちゃんと用意しなきゃ」と物理的なことを考えがちです。
が、子ども部屋、学習机やイスがなくても学習環境は作れます。
実際とんびー家には学習机もイスもありませんし、子ども部屋では勉強していません。
学習環境に本当に必要なのは、勉強しやすい空気であって、どこで勉強するかはあまり重要じゃないことが実感としてあります。
逆に、「今から勉強!」という空気をいつでも作ることができれば、どこに行っても勉強できるようになります。
勉強に対するネガティブ発言は今すぐやめる
先に触れた物理的な障害を取り除いていくことも大事ですが、意外と忘れがちなのが、
「勉強なんてしなくていい」とか「勉強なんてしなくても働ける・稼げる」等の勉強に対するネガティブ発言です。
私自身、親からこういったことを言われて育ちました。
で実際に、私自身の経験や周りを見て感じたのは、勉強をしてきた人は圧倒的に強いという事実。
だから「もっと勉強しておけば」と大人になって感じたし、そう思えただけマシなのかもしれません。
なので私は、子どもたちにこういったネガティブ発言はしません。
しかもこういった発言は教育格差も助長するので、文化資本を高めたいと考えている私はできるだけ気をつけるようにしています。
文化資本と教育格差について詳しくは、以下の記事で解説しています。
【文化資本格差】本棚に本が1000冊あるので学力差が出る6つの理由を考えた
【教育格差と文化資本格差の関係】学力につなげるために私がやった「文化資本を高める方法」
「勉強なんてしなくていい」とか「勉強なんてしなくても働ける・稼げる」という発言は子どもにそのまま伝わります。
「あ~勉強って、別に大事じゃないんだ、しなくても仕事はできるんだ」と。
私の親が歩んできた人生では、勉強がなくとも働くことができたし給料をもらえたかもしれません。
でもこれから先も同じように「勉強してこなかった人」も稼げる時代が続くわけではありません。
年功序列が終わった時、スキルのない人(勉強してこなかった人)は必要とされなくなるはずです。
逆に、スキルのある人(勉強してきた人)が一切稼げない時代が来るなんて考えにくいですよね。
ついつい、自分の人生と照らし合わせてネガティブ発言をしてしまうのでしょう。
が、政治も経済も全く同じ時代を子どもたちが生きていくわけではないので、
「勉強にご褒美は必要ない」という考えを捨てる
私は学習環境を整えつつ、毎日学びを続けられるように応援しました。
その際に積極的に利用したのが「ご褒美」です。
ご褒美で子どものモチベーションをあげました。
子どもに勉強してもらうにはご褒美はとても有効な方法です。
子どもは現在高校生になりましたが、ご褒美制度は健在です。
勉強するのにご褒美をあげることに、すごくアレルギーのある人がいると思いますが、私は「子どもにとって何が大事なのか」を考えるべきなのかなと思います。
ご褒美をあげずに根性論だけで勉強することが正しいと言い続けるのか
ご褒美をあげて楽しく勉強してもらい成績を上げていくのか
いろいろな価値観があるのでどちらが正しいなんて言いきれません。
で、私は道徳的な問題はいったん横においておきました。
さらに「子どもなんだから勉強するのは当たり前」という根性論だけでどうにかしようとすることもしません。
ご褒美をもらって楽しく勉強した先に成績アップが待っているのなら、何も問題ありません。
問題は親の気持ちの方なんだと思います。
親の気持ちを優先するのか、「子どもに勉強してもらう」目的を達成するのが優先なのか。
残念ながら「子どもなんだから勉強するのは当たり前」と頑なになっても、勉強しないものはしないんですよね。
ご褒美は”子どもが勉強しない原因”のうち2つを解決する
とんびー家では、ご褒美をあげることで”子どもが勉強しない原因”のうち、以下の2つが解決しました。
- 勉強が楽しくない
- 何のために勉強しているのかわからない
子どもたちはご褒美があったのでいつも楽しく勉強していました。
さらに、ご褒美を短期目標にできたので、何のために勉強をしているのかわからないという状態にはなりませんでした。
学校のテストも様々な模試も、ご褒美のために常に100点を取ろうと、計算を早く正確に解けるように、ケアレスミスしないようにと自分から努力していましたよ。
とんびー家の子どもたちは、
「とりあえず毎日ご褒美のために勉強していたら成績が上がった」
という状態です。
親の願いである”進んで勉強する“という部分もおおかた満たされました。
だから、ご褒美をあげてマイナスだと感じたことがありません。
子どもが自分から勉強するシステムの作り方
子どもが自分から勉強するシステムは、以下のようにして作りました。
- 学習がうまく運ぶようにルールをつくった
- ルールができた理由を子どもに伝えた
- 直接的な言い回しをせずに【誘導】した
- 子どもに「勉強することで生まれるメリット」を感じさせた
- 「ご褒美がある → 成績があがる」の好循環をつくった
先で触れたように学習環境を整えたら、ご褒美制度などで子どもが勉強をしやすい流れを作りました。
子どもが勉強しやすい循環をつくって、それを毎日積み重ねていきました。
学習がうまく運ぶようにルールをつくった
まずは、毎日の学習をうまく運ぶのに必要なルールをつくりました。
ちなみに以下は、とんびー家で実践しているルールです。
- ルール1 学校に関連することは最優先に終わらせる
- ルール2 やることをやってから(勉強・宿題・時間割など)遊ぶ
- ルール3 勉強はスケジュールを見て毎日しっかり終わらせる
- ルール4 その日の勉強が終わったらゲームポイントを獲得できる
- ルール5 テストで100点を取ったらゲームができる
子どもたちは、1週間ごとのスケジュールを見て毎日勉強しています。
日々の勉強を終わらせるとゲームポイントが貯まり、ポイントが一定数貯まればゲームができる仕組みがあります。
テストで100点を取った時にも無条件でゲームができます。
とんびー家では、日々の勉強の積み重ねとテストの点数でゲームができる仕組みにしています。
ルールができた理由を子どもに伝えた
先に触れたルールは、以下の2つの方針を元に決めました。
- 勉強は子どもの仕事
- 時間を奪うだけの娯楽には制限を設け、やりたいこと・必要なことに時間を振る
私は、ダラダラテレビを見てしまったり、ゲームをして過ごすのではなく、「好きや必要を見つける時間を確保しよう」と、子どもたちに声をかけています。
多くの時間を奪うゲームやメディアとのかかわり方は特に気をつけています。
だから、動画の視聴にも制限がありますし、ゲームはいつでも自由にできません。
頑張った時にできる非日常的なものにしています。
この時、ただこちらの考えを押しつけるのではなくて、親の考えを話して子どもに納得してもらうようにしてきました。
「ゲームは1時間まで」
- 目が疲れるし、何より、ゲーム以外にも楽しいことが世の中にはたくさんあることを知ってほしいから
「どうして宿題を先にやらなければならないのか」
- たくさん遊んで疲れた後にやるのは大変だから
- 宿題を忘れると先生との約束が守れないから
という感じで、それぞれに対してしっかりと理由を説明します。
逆に、子どものほうにゲームを3時間やる理由や、PCを数時間使う理由があるのなら、それも聞き入れています。
学校の宿題には「これをやって意味があるのか」と疑問に思うことが多々あります。
小中学校で出される宿題自体に学習効果があるとは思えませんが、
「やりたいことをやるには、やりたくないこともやらなければならない」
という考えが当たり前になってほしいので毎回きっちり提出させています。
もう十数年動画の視聴を制限していて、結果子どもたちが今どうなっているのか、こちらの記事で解説しています。
【子どもと動画・制限した結果】十数年、続けてわかったメリットとデメリット
直接的な言い回しをせずに【誘導】した
「宿題やったの?」
「勉強しなさい」
というような直接的な言い回しをせずに状況を変えられるように工夫しました。
具体的には以下のような方法を私は取っています。
- 「やるべきことを見える化 = チェック表」を使う
- 「勉強しなさい」をいろいろな言動で代用する
それでは確認していきましょう。
「やるべきことを見える化 = チェック表」をつくった
A4の用紙などに、
- 毎日やらなければならないこと
- 週に一回だけやること
- 特別な予定...など
を箇条書きし、チェック欄をつけた「チェック表」を作りました。
家庭学習も宿題も、時間割の確認のように毎日必要なことなど、あらゆることを箇条書きにします。
まずは、このチェック表を作ってしまいます。
チェック表を使うとこんな効果があります。
- やり忘れを防げる
- 自分がやらなければならないことを視覚的に確認できる
やり始めるまでは「あ~マジめんどくさい」と思っていても、箇条書きにしてみると「あれ、意外とこんなもんだっけ?」となることってよくあります。
チェック表は「あ~マジめんどくさい」というハードルを低くして、頭をスッキリさせてくれます。
「勉強しなさい」をいろいろな言動で代用した
チェック表を作ったら実際に毎日使って、上手に誘導します。
具体的には以下の通りです。
【直接的な言い回しをせずに上手に誘導】
- 子どもの様子を見て「勉強しなさい」と言いそうになったら、このように声を掛けます。
「チェック表見せて。どのくらい進んだかな?」
- 宿題が終わっていないのにゲームしようとしていたら、こんな感じで声を掛けます。
「チェック表見せて。宿題の欄にチェックついてるかな?」
- 「問題集やったの?」と毎日言いそうなら、こんな方法もあります。
「問題集、用意しておいたよ!」と言って、使っている問題集やテキストを毎日必ずテーブルの上に置く
「勉強したの?」「宿題やったの?」「時間割は?」と小言を言わずに、チェック表を見た子ども自身に気づかせることを、ひたすらくり返しています。
はっきり言って、根くらべです。
「あ、やってないわ。」「忘れてた!」「やってからだよね…」
と言いながらサボるのが子どもです。
私がここで使うもう1つの方法は、時間を決めること。
何時になったらできるのか、子ども自身に時間を決めさせています。
約束の時間になった時にも、「○時になったね」と情報を伝えるだけで、小言にならないようにしています。
できる限り子どもの行動に任せています。
キッチンタイマー勉強法と4つのメリットについては、以下の記事が参考になります。
【キッチンタイマー勉強法と4つのメリット】日常生活が変わるキッチンタイマー
子どもに「勉強することで生まれるメリット」を感じさせた
「ルールをつくってその中で勉強させる」なんて言うと、子どもの意思がないとか考え方が育たないという方もいます。
私は子どもたちを長年見てきてこう考えています。
「やらなきゃならないんだからチェック表の通りにさっさと終わらせちゃおう」
と取り掛かれるのも、子どもの意思であり計画性です。
とんびー家ではルールの中で繰り返しやっているうちに、
「やらなければならないことをずっと頭の片隅で抱えているより、さっさと終わらせるほうがラクだし時間ができる」
「ご褒美ももらえるし楽しい」
ことを子どもたちは学んでくれました。
うだうだしている時間ももったいなくなるんでしょう。
子どもがこのように感じられるまで続けて良かったと思っています。
この記事で話していることは、
- やらなきゃならないことは早く終わらせると頭がすっきりする
- あとは自分の好きな事だけできるので、すごく楽しい
- ご褒美もうれしい
というメリットを子どもに感じてもらうためのシステムなんです。
さらに、
ダラダラしていた時間を、自分の好き・必要なことを見つける時間に変える
こともできます。
「ルールがあるから」ではなく「さっさと終わらせた方がすっきりするから」という意思をもって、1日を計画的に過ごせるようになります。
子どもがメリットを感じられたらOK、すなわち、自ら勉強するという方向へ一歩近づいたということです!
「ご褒美がある → 成績があがる」の好循環をつくった
「ご褒美がある → 成績があがる」の好循環が生まれると、子どものモチベーションがどんどんあがります。
そして、成績があがると「成績を落としたくない」という感情も生まれてきます。
子どもながらのプライドですね。
とんびー家では幼稚園に入る前からご褒美制度をもうけていました。
「勉強は子どもの仕事」と位置づけ、頑張ってやっていればご褒美があります。
私が気をつけていたポイントは、結果だけではなく「頑張っている過程」も見ることです。
結果だけを見てご褒美をあげてしまうと、結果が出なかった時にモチベーションが下がります。
勉強を習慣にするという観点からも、結果だけではなく、続けていることへの評価もした方がいいはずです。
勉強は正しいやり方で続けていれば成績がついてきます。
「勉強する→ご褒美→成績アップ」の循環ができるまで、親が根気よく待つしかありません。
先でも触れましたが、ご褒美制度には賛否両論あります。
が、つまるところ親がどこに軸足をおいているかです。
「道徳を重視して勉強させる」のか「子どものモチベーションを重視して勉強させる」のかです。
どちらがいいと思いますか?
まとめ
今回は「子どもが勉強するようになる学習環境の作り方」について解説しました。
- 学習がうまく運ぶようにルールをつくった
- ルールができた理由を子どもに伝えた
- 直接的な言い回しをせずに【誘導】した
- 子どもに「勉強することで生まれるメリット」を感じさせた
- 「ご褒美がある → 成績があがる」の好循環をつくった
私は、上記のコトに気をつけて、子どもが自ら勉強する学習習慣を作っていきました。
ルールを作ったら、あとは繰り返す。
始めはうまくいかないかもしれないし、途中でつまづくこともあります。
でも「子どものモチベーション重視思考」で、あきらめずに繰り返しましょう!