この記事では、子どもが本格的にゲームを始める前に親ができることについて考えていきます。
「ゲームのせいで成績が落ちたら困る」とか「ゲーム依存になったら怖い」といった理由だけで、
子どもをゲームから遠ざけてはいられない時代になりました。
ゲームを楽しんでいる子どもにイライラしないように、ゲームを渡す前にできる工夫があります!
今回はとんびー家のゲームやPCとの付き合い方についても解説していきます。
こんにちは、とんびーです!
1983年に任天堂からファミリーコンピューターが発売された当時、
ゲームの役割って娯楽が大半を占めていました。
だから親は単純にルールを決めて、
「ゲーム、やりすぎじゃない?」
って注意するだけでよかった。
でもここ最近はゲームの役割が多様になってきました。
オンラインゲームをしながら友達とコミュニケーションをとる。
ゲームをしながらプログラミングを学ぶ。
e-sportsが部活動として認められる。
タブレットを使った学習が増えてきた...
ゲームが学習や社会活動に不可欠なところまで来ているのだとしたら、
親はゲームが良くないものという価値観を捨てて、上手に付き合っていく方向へシフトが必要です。
子どもがゲームを手にする前にいろいろな工夫をすれば、親はイライラすることなく子どものゲームと楽しく付き合えます。
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親がイライラすることなく子どものゲームと楽しく付き合う方法
40過ぎたおばさんですが、数年前には「シムシティー」にハマってしまい外出中にも気になる始末...
さすがにまずいと思い、iPadに入れていたアプリを削除した経緯がある自称ゲーマーです。
子どもが生まれた時、ゆくゆくは子どもと一緒にゲームをしたかったし、
ゲーム自体を禁止するつもりもありませんでした。
そこで「楽しくゲームと付き合いながら親もイライラしない方法」を考えながら試行錯誤してきました。
できるだけイライラしない方法はあるし、小さな頃から準備をすればイライラの度合いも違います。
そこで、とんびー家で気をつけていたことは以下の通りです。
- 「ゲーム = 悪」にしない
- 「ゲームのやりすぎで起こるデメリット」をしっかり説明する
- 勉強もゲームもその他も大事と教える
- 根拠を持ってルールを作る
- 出だしに気をつけて、ルールを守れるように育てる
「ゲーム = 悪」にしない
ゲームに費やす時間、どんなゲームをするのか、他の遊びや活動との割合を考えていろいろなことをバランスよくやっていれば、
誰も「ゲーム = 悪」とは思いませんよね。
ゲームを使って何かの目的を達成する場合もあるし、e-sportsを生業にしている人もいます。
やり方や目的が大事であって「ゲーム = 悪」ではありません。
でも親が「ゲームは良くない」と考えていれば、普段の会話にも気持ちが出てしまいます。
子どもの頭には「ゲームは良くないもの」と刷り込まれますよね。
とんびー家では、付き合い方を間違えると悪になってしまうと常々言い聞かせています。
「ゲームのやりすぎで起こるデメリット」をしっかり説明する
一番難しいのは、ゲームを長時間やることで自分の身に起こるデメリットを子どもにわかってもらうことです。
「成績が落ちる」「視力が落ちる」は子ども自身も感じ取ることができますが、できれば感じてほしくない。
でも、成績は気持ちを立て直して勉強をやり直せばいいし、落ちちゃった視力は矯正もできる。
脳へのダメージとかゲームのやりすぎで奪われてしまった時間って、気づいたときには元に戻せないんですよね。
で、その結果が将来にどう影響するかなんて子どもは実感できないじゃないですか。
子ども自ら「怖いからやめておこう!」とは、なかなかなりにくいですよね。
だからこそ、「長時間ゲームをすることがどうしてよくないのか」をしっかり説明する必要があると感じています。
ちなみに長時間のゲームが脳にどういった影響を及ぼすのかについては、以下の記事で解説しています。
【子どもとゲーム】時間制限とルールはもう古い?と考える前に知るべき脳への影響とゲームとの付き合い方
勉強もゲームもその他も大事と教える
「勉強してればゲームは自由でいいよ!」とつい軽い気持ちで言ってしまいそうになります。
が、子どものうちはいろいろな経験を積む、読書をして知識を蓄える、自分の好きなものを見つける...
そういう時間が大事だと思います。
私が一番気をつけたのが、とにかくゲームに時間を奪われないようにすることでした。
「子ども」という貴重な時間の中で365日の経験がゲームばかりだったら、大人になった時に何が残るんでしょう?
私たち親だって、子どもの時からの考えや、成長過程で取り入れた知識、周りの大人からの助言、いろいろな経験があって今の自分があります。
365日をどう過ごすかは、結局家庭環境で決まってしまいます。
ゲーム以外の家庭での過ごし方、遊びや興味関心を見つけてあげられるのは親なのかなと思います。
小さな子どもが自分一人で行動して、あれこれ探してきて探求するなんてことはできませんから。
子どもが何かに興味を持つ、そこには親の「ゲームだけに目がいかないようにする働きかけ」があるはずです。
子どもが小さな頃からいろいろな事に興味を持てるように、お金をかけなくてもできることはたくさんあります。
親が家庭環境を見直すことで「文化資本」を高め、子どもの興味関心を広げることができます。
文化資本について詳しく知りたい方は、下記のリンクをご覧ください。
子どもの経験・興味・自由時間の選択肢を増やすには、文化資本を高めることが大事
根拠を持ってルールを作る
親がなにがしかの根拠を持ってゲームのルールを決めているのか、
あいまいな考えや感情的な理由だけでルールを決めているのかで、
子どもの受け取り方が違います。
ルールを決める時にはどうしてそうするのか、ダメージを受けた脳の画像を見せながらでもいいのでデメリットを説明しましょう。
ゲームが与える脳への影響については、下記の記事が参考になります。
【子どもとゲーム】時間制限とルールはもう古い?と考える前に知るべき脳への影響とゲームとの付き合い方
ちなみにちょっと話がそれますが、
私は子どもたちにしっかり歯磨きをしてほしいという理由から、歯が抜け落ちて虫歯だらけの人の口の中の画像を見せたことがあります。
これが効果てきめんでした。
今もしっかり歯磨きしていて歯医者に褒められます。二人とも虫歯ゼロです。
「歯を磨かなかったら口の中がこうなってしまうかもしれない」
という危機感を伝えることができたのかなと思います。
このやり方が決して正しいとは思いませんが、一つの例としてあげてみました。
子どもの1日の時間を、勉強、外遊び、読書...と振り分けていけば、
どのくらいの時間をゲームに使えるのかわかります。
で、この時の選択肢が多ければ多いほどゲームの時間を実質的に減らすことができます。
親が無理やり押し付けた選択肢ではなく、
子ども自ら「これをしたい、あれをしたい」と思えるような選択の幅を、
小さな時から持たせてあげられるといいですよね。
ルールを作ることの是非
「ルールでがんじがらめはダメだ」はわかります。
どこまでルールを決めるかって実際難しいです。
とんびー家はたぶん他の家よりルールが厳しいです。
子どもたちにもよく言われます。
だから年を追うごとに少しずつ、周りの様子も確認しながらルールを緩めています。
小さな時に家庭内のルールをはっきりと教え多少厳しくしておいたほうが、その後の自由に幅を持たせられます。
最初からルールが緩かったり自由であれば、不都合があった時に引き締めるのが難しいし、それ以上どうすることもできなくなります。
世の中のほとんどの子どもがゲーム障害にならずに済むとは思います。
あるかどうかもわからない可能性の低いことを気にしてルールを作るのは「馬鹿らしい」と考える方もいるとは思います。
最終的には各家庭の判断ですね。
出だしに気をつけて、ルールを守れるように育てる
スーパーで駄々をこねる子ども、たまに見ますね。
子どもにルールを守ってもらうには、私は以下のことが大切だと思っています。
- そのルールを作る理由を説明する
- ルールを作る前にゲームをさせない
- ゲームだけに目がいかないようにする
例えばスーパーに行く前の子どもに、
「○○くんのお菓子を買ってしまったら、夕食の材料のお金が足りなくなるから今日は買えないよ。お菓子を買える日はちゃんとお知らせするからね」
と、こんな感じで説明します。
どうしても駄々をこねるなら、お菓子を買って夕食は作らない。
お腹が空いても夕食はなし。
お金が無くて材料が買えなかったと伝えれば、子どもも学んでいくはずです。
今回で言うなら、
「長時間のゲームは脳にダメージがある」からゲームの時間を制限する。
「ゲーム以外のことにも時間を使ってほしい」から時間の上限を決める。
ちゃんとしたルールを作る前に、もう子どもがゲームをしていたとしたら、ルールが「後だしじゃんけん」になってしまいます。
「この前は良かったのに今日はなんでダメなんだ」となって、ルールを守るのが難しくなります。
だからルールはできるだけ早めに作ったほうが後が楽です。
また、毎日の楽しみがゲームばかりになっている、ゲームの話ばかりにならないように文化資本を高めて、いろいろな楽しみや興味関心を育ててあげましょう。
ルールを作る前の段階、出だしに気を配るのが大事ですね。
とんびー家のゲームやPCとの付き合い方
とんびー家では上で触れたように、ゲーム以外の選択肢を増やすことに気をつけてきました。
どうしてそうしてきたのかというと、
「イライラしたくないから」
というのが大きな理由です。
ゲームばかりやっている子どもを見て、私自身イライラせずにいられるとは思えなかったから。
私にとっても子どもたちにとっても、ゲーム以外の選択肢を増やすことに大きなメリットがありました。
なので、子どもたちはゲームができなくても一日中いろいろなことをして過ごしています。
ゲームができなくて当たり散らすこともないし、ヒマを持て余して困っていることもありません。
これは小さな頃からです。
ちなみにテレビやYoutubeなどの動画も厳選したものしか見ていません。
【子どもと動画・制限した結果】十数年、続けてわかったメリットとデメリット
受け身になってしまうものからできるだけ距離をおきたかったからです。
とんびー家のゲームやPCのルール
で、実際にどういったルールでゲームやPCをしているかと言うと、
- 1日45分~60分
- 日々の勉強でゲームポイントが貯まるとゲームができる
- 学校のテスト(小学校のカラーのテスト)が100点だったらゲームができる
- 目的のあるPCの使用は、休憩を取りながら長時間もあり
- 没頭しすぎて大事なことを忘れるようなら話し合いをする
実際このルールを作る時は、上で触れたように子どもたちに説明をしました。
子どもたちが頑張った時には交渉にのってルールを変えることがありますが、
力不足の時に「まあ、頑張っていたしオマケね」みたいなことはしません。
こういったルールでやっていますが、お友達が遊びに来たときは自由です。
ドラクエのようなRPGをやっていると多少時間が過ぎてしまうことはありますが、たいてい45分で終わります。
日常生活でキッチンタイマーを活用する4つのメリットについては、以下の記事が参考になります。
【キッチンタイマー勉強法と4つのメリット】日常生活が変わるキッチンタイマー
「ゲームはお給料と一緒」という考え
ゲームは日々の勉強の頑張りやテストの結果でできるようにしています。
「毎日ゲームしたいなら、毎日コツコツ勉強する」
「ドーンとたくさんゲームしたいなら、定期テストや学力テストに向けて勉強する」
という、シンプルなルールです。
先日は定期テストの結果が良かったので、
「勉強が終わったら1日中ゲームをしてもいい」
というルールを初めて適用しました。
これが毎日なら問題ですが、定期テストに合わせた年に数回ならOKでしょう。
とんびー家で実践している日々の勉強のシステム化については、以下の記事で詳しく解説しています。
【子どもが勉強するシステム】ご褒美制度と学習環境を整える|私が実践した具体的な方法
ゲームは数ある活動の中の一部分にする
そしてゲームを除いた残りの時間は、外遊び、読書、勉強、Youtube、レゴ、プログラミング、お菓子作りなどをしています。
最近はパソコンでYoutubeを見ながら、実際にレゴで作っていろいろな機械の構造を学んでいるようです。
それが1日に2~3時間になります。
これは目的があって見ているものなのでゲームのように制限をしていません。
プログラミング学習も入れると、1日に4~5時間PCに向かっていることもあります。
ゲームの時間を制限したところでPCの時間がこれだけ多くなるのであれば、
何か考えなければいけないのかもしれません。
しかもこれによってどういう影響が出るのかはわかりません。
将来ロボットを作りたいと言っている以上、なかなかそれを止めることもできないんですよね。
子どもの学習環境のつくりのヒントは、以下のリンクからご覧になれます。
ゲームのルールをしっかり決めて、子どもが勉強する学習環境を作りましょう
まとめ|【イライラしない秘訣】子どもがゲームを始める前に親ができること
この記事では、子どもが本格的にゲームを始める前に親ができることや、
とんび―家でのゲームやPCとの付き合い方についても解説しました。
ルールを守れないのには理由があるはずです。
ゲーム以外に楽しみが無くて毎日つまらないのなら、ルールを守るのが大変かもしれません。
「ルールさえ決めれば良し」ではなく、ルールを決めてもしっかり守れる土壌を、小さなころから育てていくことが大事だと感じます。